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2025年7月27日日曜日

アンソニア シェルリード線

 アンソニアのエナメル線でシェルリード線を作りました。

線径0.3mm

古線材の中で、半ば神格化されているような一部の稀少線材とは距離を置いている当店ですが、本品は例外です。

一聴して特にどうという事のないごく当たり前の出音。まあこんなものかと聴き馴染んだ盤を普段通りに聴き流していく中で、しばしばおやと感じ、少しずつその本然が実感されてくるというような、個人的には驚きが後から遅れてやって来る線でした。



・アンソニア シェルリード線・・・・・4,000円(税込み)



・製品についての注意事項・

*本品は製造から長い年数を経た古線材です。きつい屈曲や繰り返しの曲げ伸ばしといった線材にとってダメージとなり得る取り扱いは避けてお使いください。

*交換時の断線や、交換作業に伴うカートリッジの破損等が発生した場合、当店は一切その責を負いません。ご購入はこの点をご了承いただいた場合のみ承ります。


2023年10月12日木曜日

WE製エナメル線のシェルリード線

  1920年代のウェスタン・エレクトリック製エナメル線でシェルリード線を作りました。

使用例

線径0.25mm。当店のシェルリード線で音を比較すると、階調表現の豊富な音と明るい響きが特長の仏製エナメル線と、太く濃い出音で落ち着いた表現の英国製綿巻き単線の中間の表現にあたります。

ヴァイオリンの演奏で比較すると、仏製エナメル線が明るく軽やかな響きで聴かせるところを、本品はやや張りのある表現で聴かせるといった按配で、音の響きや階調の豊富さを重視しつつも、中心音像の存在感や力感、濃さといった要素も求められる方へおすすめします。

撚り線をシェルリード線にお使いの方で、より実在感のある音を好まれる方や、にじみと喩えられる類のエコー的な響きや付帯音を廃して音源の素の響きをより抽出したいという方などにもお試しいただきたい商品です。

製品仕様: 線材長30mm、金メッキ端子(取り付け径は両端で変えてあり1.0mmと1.2mm) 
線材とシェルチップとハンダのみ。カラーチューブや被覆類を一切用いない仕立てです


・WE製エナメル線のシェルリード線・・・・・
4,000円(税込み)


・製品についての注意事項・

*本品は製造から長い年月を経過した銅線です。きつい屈曲や繰り返しの曲げ伸ばしといった線材にとってダメージとなり得る取り扱いは避けてお使いください。

*交換時のリード線の断線や、交換作業に伴うカートリッジの破損等が発生した場合、当店は一切その責を負いません。ご購入はこの点をご了承いただいた場合のみ承ります。


2023年1月22日日曜日

仏製エナメル線のシェルリード線 限定製作品

 同業の先達からいただいた古いエナメル線でシェルリード線を作って聴いてみたところ、とても良かったので販売することにしました。

1930年代のフランス製エナメル銅線です。

線径は0.2mm。細やかな響きまでほぐして聴かせるような、諧調表現に富んだ明るい音が特長。明確な個性を感じる一方で毎日聴いて飽きる事のない普遍性も具えている、文章で喩えるのが難しい魅力を持つ音です。

チューブなどの被覆類を一切使用しない仕立てです

キンクの多い線材から状態の良い部分を選んで製作しているため多くは作れず、今回入荷分のみの限定製作品となります。

ビニール被覆の撚り線をシェルリード線にお使いの方で実在感のある音を好まれる方、付帯音(“にじみ”と喩えられる類のエコー的な響き)を廃して音源の素の響きをより抽出したい方などにもお試しいただきたい商品です。


製品仕様: 線材長30mm、金メッキ端子(取り付け径は両端で変えてあり1.0mmと1.2mm)


・1930年代フランス製エナメル線のシェルリード線・・・・・4,000円(税込み)


・製品についての注意事項・

*本品は製造から長い年月を経過した銅線です。きつい屈曲や繰り返しの曲げ伸ばしといった線材にとってダメージとなり得る取り扱いは避けてお使いください。

*交換時のリード線の断線や、交換作業に伴うカートリッジの破損等が発生した場合、当店は一切その責を負いません。ご購入はこの点をご了承いただいた場合のみ承ります。

2021年11月11日木曜日

単線を使ったシェルリード線の取り付け例

単線を使用したシェルリード線は屈曲に弱いため、撚り線を使ったリード線以上に取り付け時の扱いに気をつかうものです。

コツを掴めばどうという事はないのですが、さあ換えて聴いてみようというところで断線させてしまうようなトラブルは未然に防ぎたいところですので、ここでは当店で実践している接続方法を紹介します。


シュアーM44-7に付いている試作版のリード線を、袋に入っている金めっき端子の販売版へ交換します。


まず壊さないよう針を外します。MCカートリッジの場合はカバーを被せるなどして針先を保護します。

固定ネジをカートリッジが動く程度に緩めたら、

端子を抜いて古いリード線を外していきます。
親指の先を支点にして外すと微妙な力加減がしやすいです。

カートリッジ側が外れたらシェル側の端子も外して、

これで取り付け準備完了。


断線を招くので、古い単線にはきつい屈曲や繰り返しの曲げ伸ばしは禁物。引き回しはなるべく線材に負荷を掛けないよう曲線状に行うことが好ましいです。
つまようじや串、ドライバーの柄などへ巻きつけて

こんな風にくるんと成形してから

取り付けます。

端子がきつい場合には無理に押し込まず、
ドライバーやピンセットなどの工具であらかじめ端子を開き気味に調整してから取り付けます。指先を突いたりチップを破損させたりしないよう、力を加減しながらじっくり作業しましょう。

ピンの位置関係を見ながら

取り付けていきます。

4本すべて付きました。

この配線方法だとZ字状やΩ字状に線を屈曲させた結線時よりも断線しにくいです。


イギリス製綿巻き単線のシェルリード線

 良質なヴィンテージ線が入荷したのでシェルリード線を作りました。

線材は1920年代のイギリス製の銅単線(線径0.3mm/被覆を含まない)。松脂でコーティングされた綿被覆が特徴です。

端子は一般的な金めっきの物を使用。取り付け径は両端で変えてあり1.0mmと1.2mmです。

線材にはカラーチューブや被覆類はいっさい被せず、極力シンプルに仕上げました。

誇張感の無い実在感と深く落ち着いた響き。普遍的な良さを感じる鳴り方で聴かせます。音をまとめるという点においても非常に優れた線材です。

使用例


・イギリス製綿巻き単線のシェルリード線・・・・・4,000円(税込み)


・製品についての注意事項・

*本品は製造から長い年数を経た古線材です。きつい屈曲や繰り返しの曲げ伸ばしといった線材にとってダメージとなり得る取り扱いは避けてお使いください。

*交換時の断線や、交換作業に伴うカートリッジの破損等が発生した場合、当店は一切その責を負いません。ご購入はこの点をご了承いただいた場合のみ承ります。


2021年11月8日月曜日

シェルリード線の試作


少し前から古い線材をシェルリード線にして試聴してきましたが、良い線材が見つかりました。

1920年代のイギリスの単線

0.3mmほどの銅線に木綿と思われる被覆が巻かれています。被覆には上から松脂が掛かっていて、触ると指がギシギシします。

音は、

塩ビ被覆の銅線に金めっき端子といった一般的なリード線と比較すると、聴感上のレンジは高低域両端においてごくわずかに狭い印象である一方、空間再現においては広がりと奥行きに加えて明澄な音像という、良質な単線らしさを感じる表現。ギターなどのアコースティック楽器の響きにごく控え目に深みの出るところもとても良いです。

このところ店頭で比較試聴などしていただいていますが非常に好評で、リクエストもいただきましたので商品化を予定しています。


一聴してハッとするような鮮烈な音を聴かせるものの早晩飽くといった類のものではなく、
派手さはないですが、普遍的な良さの感じられる線です。