2021年11月8日月曜日

シェルリード線の試作


少し前から古い線材をシェルリード線にして試聴してきましたが、良い線材が見つかりました。

1920年代のイギリスの単線

0.3mmほどの銅線に木綿と思われる被覆が巻かれています。被覆には上から松脂が掛かっていて、触ると指がギシギシします。

音は、

無酸素銅線に金めっき端子といった一般的なリード線と比較すると、聴感上のレンジは高低域両端においてごくわずかに狭い印象である一方、空間再現においては広がりと奥行きに加えて明澄な音像という、良質な単線らしさを感じる表現。ギターなどのアコースティック楽器の響きにごく控え目に深みの出るところもとても良いです。

このところ店頭で比較試聴などしていただいていますが非常に好評で、リクエストもいただきましたので商品化を予定しています。


一聴してハッとするような鮮烈な音を聴かせるものの早晩飽くといった類のものではなく、
派手さはないですが、普遍的な良さの感じられる線です。