単線を使用したシェルリード線は屈曲に弱いため、撚り線を使ったリード線以上に取り付け時の扱いに気をつかうものです。
コツを掴めばどうという事はないのですが、さあ換えて聴いてみようというところで断線させてしまうようなトラブルは未然に防ぎたいところですので、ここでは当店で実践している接続方法を紹介します。
シュアーM44-7に付いている試作版のリード線を、袋に入っている金めっき端子の販売版へ交換します。
まず壊さないよう針を外します。MCカートリッジの場合はカバーを被せるなどして針先を保護します。
固定ネジをカートリッジが動く程度に緩めたら、
端子を抜いて古いリード線を外していきます。
親指の先を支点にして外すと微妙な力加減がしやすいです。
カートリッジ側が外れたらシェル側の端子も外して、
これで取り付け準備完了。
断線を招くので、古い単線にはきつい屈曲や繰り返しの曲げ伸ばしは禁物。引き回しはなるべく線材に負荷を掛けないよう曲線状に行うことが好ましいです。
ドライバーの柄などで
こんな風にクルンと成形してから
取り付けます。
端子がきつい場合には無理に押し込まず、
ドライバーやピンセットなどの工具で端子を開き気味に調整してから取り付けます。指先を突いたりチップを破損させたりしないよう、力を加減しながらじっくり作業しましょう。
ピンの位置関係を見ながら
取り付けていきます。
4本すべて付きました。
この配線方法だとZ字状やΩ字状に線を屈曲させた結線時よりも断線しにくいです。