先日修理したものとは別の4A-28を修理しています。
かなり酷いコイル擦れ。直るか?
先日の4A-28はアルニコ磁石にベークライトフレームという造りでしたが、今回はフェライト磁石に鉄板フレーム。どうやら4A-28はスピーカーユニットの規格のひとつで、当時のソ連では複数のメーカーでこの型番のユニットが製造されていたようです。
今回のユニットはカメラで知られるロモ(LOMO)の製造した個体ですが、コーンアッセンブリーはフレームに接着されておらず、ボルトと金具で圧着固定されているため分解して修理や調整ができます。
とはいえ製造から半世紀ほども経過している製品です。あちこち貼り付いていたり腐蝕で固着していたりで分解は容易ではありません。
それでもどうにかフレームバスケットからコーンアッセンブリーを外せました。
裏側はこんな風になっていますが・・・
お気付きでしょうか?
なぜかダンパーが花柄なのです
人目に触れないこんな所がなぜボタニカルな装いに?カワイイを通り越して少し怖い
これはどういう事なのでしょうか?
私は素材の再利用だと思います。古布にフェノール樹脂を含浸させダンパーに加工したのではないでしょうか。このユニットにはたまたまスカーフか何かが使われたのでしょう。
東側の製品には色々な意味でいつも驚かされます。
私が4A-28の花柄ダンパーに驚いていたちょうどその頃、同業の知人は整備していたソ連製カメラの信じがたい造りに愕然としていました。
旧ソ連ベラルーシ製のチャイカⅡ
画像提供:写真のはと社
このカメラには、外観部の表示窓の素材として透明アクリル板の代わりに
画像提供:写真のはと社
使用済みフィルムの切れ端が使われていたのです。
SDGsです、たぶん。