シュルツKSP-130Kの修理が来ました。
今回は前期型
症状は、高域の音割れとのこと。
以前も書きましたが、KSP-130Kの外装の塗料には鉄粉のような磁性素材が添加されているらしく、経年で剥がれた塗料の欠片はユニットのあちこちにまとわりつく事となります。それで、さては磁気ギャップに剥がれた塗料片が入りこんでコイル擦れが出たなと思っていました。
ところが、届いたユニットを鳴らしてみると、いつものボイスコイル擦れとは違う音です。
この音は聴き憶えがあります。以前、RFTのユニットであったコイル擦れならぬ“コイル抜け”の音です。ボイスコイルの巻かれているボビンからコイルが抜けるように剥がれてコイルだけが動く故障。本品の異音はそれが原因では?
ともかくも、コイルの状態を確認しなければ。
コーンアッセンブリーを外します。
根気強く少しずつエッジを剥がしていきます
スポンジエッジはシュルツの音の要ですので、切らないよう慎重に作業を進めます。
外れました
ああ・・・
やっぱり
でも、まだ直せます。ボビンからコイルが外れて線がバラけてしまうと修理不能ですが、現時点でボビンから剥がれて動いているのはコイルの一部分のみ。これならまだ救えるはずです。